介護ロボット/ICTの導入について思うこと

8月27日(木)に来年度の介護報酬改定を念頭においた審議会「第183回社会保障審議会介護給付費分科会」が開催されインターネット配信されました。今回は「介護老人福祉施設」「介護老人保健施設」「介護医療院」「介護療養型医療施設」を議論の対象サービスとして委員が意見交換しました。

 議論の項目に「介護ロボット/ICTの導入を促進するための方策」を委員に訊ねるものがありました。

 委員からは「見守り機器を導入し、サービスに対して一定の“質”が確保されることを前提に人員配置を緩和してもよい」という意見や「他職種が連携する事業であることから使い勝手のよいシステムやソフトが開発されることを願う」など概ね好意的な意見が多いなかで「機器は万全ではないという認識をもつこと」資金を投資して導入した機器が埃をかぶっている施設があることを示し「機器の導入を評価するのではなく、生産性向上の取組みを行い、その取り組みの延長戦上に機器の導入があるはずなのでそのような取り組みをまずは評価すべき」との意見もありました。また「機器の導入目的が人員削減であれば介護職員はみずから離職していく」という意見もありました。

 私は介護ロボットやICT機器を導入する目的は「災害や体調不良により出勤する職員が減っても同じサービスを提供するために必要な準備・保険」であると考えています。

 介護ロボット導入やICT化をすることで人員を削減したのは良いが、災害やインフルエンザに感染する職員が多数発生した為、サービス品質が低下したとなれば、結果として利用者が減ることになり、さらに人員配置基準が満たすことが出来ずに報酬減算となってしまうと、本末転倒にように感じます。

 それよりもサービスの質を担保するための人員は配置しつつ、突発事項により出勤できる職員が減っても機器を利用して同じサービスを提供できる運営体制の整備の方がスマートではないでしょうか。

株式会社シェアサポート(Share Support)

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