デジタル化で“質”を高めるのか、仕事をデジタルに“置き換える”か」

介護現場におけるデジタル化は、「業務を置き換える」ものと「質を高める」ものの二つの側面があります。どちらが良い・悪いではなく、その使い方次第で現場への影響は大きく変わってきます。

例えば、顔認証ができる排泄センサーの導入により、職員がトイレ前で待機し、排泄後に都度確認する業務は不要になります。これは業務の置き換えによって負担を軽減した分かりやすい事例です。一方で、その時間をどのように使うかによって、現場の価値は変わります。利用者との関わりを深める時間に充てれば、「質の向上」にもつながります。

また、見守りセンサーを全室に導入し、検知記録が自動で記録されるようになった事例では、必ずしも効率化だけが進むわけではありません。家族への情報開示に備えて、検知履歴の確認や状況の追記が必要となり、かえって業務が増えるケースも見られます。デジタル化によって「新たな業務」が生まれる典型例といえるでしょう。

他にも、音声入力による記録支援やインカムによる情報共有の即時化などがありますが、単なる作業時間の短縮にとどまるのか、気づきの共有やケアの質向上に結びつけるのかで意味合いは変わってきます。

大切なのは、デジタル化そのものを目的にしないことです。業務が減ったかどうかだけでなく、「その先に何を生み出すのか」という視点を持つことが重要です。デジタルは、仕事を減らすためだけでなく、専門職としての関わりをより豊かにするための手段として捉えていくことが求められます。

株式会社シェアサポート(Share Support)

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